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2005全米オープン
コースレポート

難 攻不落のコースは
どうやってできあがったか?




2005 U.S.オープンゴルフチャンピオンシップ
 パインハースト・リゾート&カントリークラブNo.2コース
                  


 144ホール(8コース)を持つパ インハーストを設計した名だたる名匠の一人ドナルド・ロス設計の難攻不落のNo.2コースはどうやってできあがっているのでしょうか?
 弊社社員 松井と田尻による出張レポートです。


松井レポート

6月15日水曜日、ホテルからUSオープンの会場であるパインハーストまで車で1時間半ぐらい。距離にして約110kmである。コースに近づくと、庭の大 きな家が両側に続く一本道には珍しく少し渋滞が見られた。

USオープンは、USGA(全米ゴルフ協会)の主催であり、今年2月に開催した東洋グリーン芝草セミナーに講師としてお招きしたハートウィガー氏が、 USGAのスタッフとして参加していた。同氏には現地で会える様アポイントを取っており、1番ティーで待合せてコースの状況を見学に出かけた。当日は水曜 の練習ラウンドであり、カメラの持ち込みが可能なので、デジカメを持ち込んで貴重な写真をたくさん撮ることが出来た。*1

最初に案内してくれたのは、18番グリーン。グリーン上では丸山茂樹と深堀圭一郎が練習ラウンド中であった。普通はロープが張ってあり入れないが中に入れ ただけではなく、グリーンに上ることもできた。グリーンに使われている品種はG2。見た目それほど密度は高くなく、わざとそのような管理をしているという 感じであった。

3年前からUSGAの専門家が詳細に調べた結果、今回のセッティングはグリーンの速さをステンプメーターで11.5フィート(3m50cm程度)に決めた とのこと。大会期間中どのような天候であれ11.5フィートの速さに保つ、というのがUSオープンのセッティングという。日本人のプロが練習している反対 側で、そういう話をしながらグリーンをつぶさに観察できたのは非常に有意義であった。多分、何やってるんだろう、と思っていたに違いない。

その後18番のグリーンからフェアウェイの方向へ歩いて行った。グリーン以外の品種はすべてバミューダグラスであり、ティフウェイ、コモンなどが混ざって いた。こうしていくつかのホールを見て回った後、メンテナンスの人間が集まっているテントや、練習グリーンの中にも案内してもらった。通常では入れない所 に行き大会の舞台裏を視察できた事も大きな収穫であった。

最後に連れて行ってもらったのが、USGAのレストランテント。バイキング方式で、食べたいものを食べたいだけ食べることができた。USオープンやマス ターズに幾度となく視察に行ったが、普通会場内はハンバーガーが一番のご馳走であった。しかし、そのレストランテントではヌードル、パスタ、ローストビー フ、ケーキなどもあり、腹ペコの我々一行はしっかりと食べることができた。

食事後はハートウィガー氏と分かれ、夕方のメンテナンス時間まで普通の観客と一緒にビッグネームのプロに付いていったり、日本人プロに付いたりしてコース 視察をした。

コースメンテナンスはおなじみの風景。ラフ刈り用の乗用モアが2台出ていたり、フェアウェイ用の乗用モアは6台つながって刈っていた。

気温は最高35℃にもなったが、一日楽しく興味深くすごせたのは、やはりハートウィガー氏のおかげであった。夏時間のため、午後7時でも明るい中、帰路に ついた。
次の日は、トーナメント初日。真剣勝負を見ることができるのである。
以上
(松井)

*    1:写真はたくさん有りますが、残念ながら著作権遵守の関係でお見せできません
    悪しからずご了承くださいますようお願い申し上げます
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田尻レポート

期  間: 平成17年6月14日(火)〜6月19日(日)
出 張 先: アメリカ ノースカロライナ州

T.日程
  6月14日 熊本出発8:00 〜 ノースカロライナ着22:00
    15日 USオープン練習日視察及び写真撮影
    16日 USオープン予選初日観戦
    17日 L−93使用コース見学と視察プレー
    18日 ノースカロライナ出発6:00 〜 機内泊
    19日 〜 熊本着22:00


U.USオープン観戦とパインハーストR&CCについて

1.USオープン

1895年から開催され、今回で105回目を迎える。全英オープンに次ぐ歴史を持つ大会。
今大会は、賞金総額$650万(約6億8250万円)、優勝賞金$115万(1億2075万円)、7214ヤード、パー70で争われる。

2.パインハーストR&CC bQ

ノースカロライナ州の小さな田舎町にあるコースだが、bPコースからbWコースまで144ホールからなるアメリカでも最大級のゴルフリゾート。その中でも 一番難易度の高いといわれるbQコースは、1999年のUSオープン開催を機にリースジョーンズ氏の手によって「伏せた皿」といわれる砲台グリーンに改造 され、アメリカでも屈指の難コースとなっている。

開場 : 1907年   設計 : ドナルド・ロス


3.コースセッティング

コースの草種(品種)と刈高は以下のとおり。
場 所
品 種
刈 高
グ リーン ペンG−2 0.12インチ (速さ11.5フィート)
ティ
ティフウエイ
3/8インチ
フェ アウエイ
ティフウエイ 3/8インチ
セ ミラフ
ティフウエイ 1.33インチ
ラ フ
ティフウエイ 3インチ


4.コースメンテナンス

bPコースからbWコースまで各10名から20名で管理しており、bQ コースは通常20名で管理。大会開催中はボランティアを含め総勢80名でコース管理を行っていた。グリーンは、1997年にペンリンクスからG−2に転換 しており、朝・夕の2回刈り込み、TEE・FW・Rは毎日1回の刈り込みを行っている。ラフの刈り込みは寝てしまった芝を起こす役目もあるとのこと。FW は5連モア6台、ラフは5連ロータリーモア2台で刈り込みしていた。(TORO社製)
    
5.USオープン視察・観戦

@視察

USGAハートウィーガー氏の案内により、コース管理棟、マスコミのテント、インタビュールームなど、一般のチケットでは入れない所まで視察することがで き、練習ラウンド中にも関わらずパッティンググリーン、18番グリーンにも入って直にグリーンに触れることができた。

樹木はパインと名の付くとおり松ばかりで、松林の中は松の落ち葉が敷き詰めてあり、その褐色が芝の緑色を一層鮮やかに見せていた。バンカーの白い砂も同様 で芝の緑色を際立たせておりとても印象的だった。

A観戦

視察初日は練習ラウンド日であったが観客の数は本戦並みで、各日4万枚売り出されたチケットは完売しており、その購入者は世界25カ国にものぼるという。 ゴルフ場から車で15分程離れた場所に広大な駐車場を準備しており、そこから会場までシャトルバスが往復していた。
一日に4・5万人の入場者にも関わらず、付近の渋滞・混雑も少なくスムーズに観客を運んでいた。

入場者チェックが非常に厳しく、ボディチェックはもちろん、バックの中までチェックしていた。各ホールのグリーン周りに観客スタンドが設置してあり、順番 を待てばスタンドから観戦することも出来た。


V.コース見学、視察プレーについて

1.    ジョーダンレークGC
  デービスラブ3世の設計によるコースで、グリーンにはL−93を使用している。
@    グリーン : L−93
A    TEE  : バミューダ
B    FW・R : バミューダ

日本でいう別荘地の中に造られたようなゴルフ場で、とにかくコース内に住宅が多かった。防球ネットなども設置されておらず、日本では考えられない光景だっ た。おそらくゴルフ場の会員権付の住宅だと思われる。


2.    コース状況

視察当日もかなり気温が高く、ベントの生育にはあまり適している気候とは思えなかったが、L−93の状態は良かった。風通しが悪いのが原因と思うが、殆ん どグリーンに送風機が設置されていた。ラフは長く伸ばしてありヘビーラフといった感じで、ボールが入れば探すのは難しい状況。コース全体にコガネ虫が大発 生していた。


W.総合感想

アメリカのコースを視察・プレーして、アメリカ国民にとってゴルフというスポーツがとても身近なものであり、誰でも気軽に楽しめる人気スポーツであると肌 で感じた。USオープンの観客も、男女・年齢を問わず何万人という人々が熱心にゴルフ観戦を楽しんでおり、アメリカ国民のゴルフへの関心の高さが伺えた。 選手の技術の高さもさることながら、それを演出するコースの設計・セッティング・メンテナンスの技術、そしてトーナメント運営等、すべてにおいてのレベル が高く驚きの連続だった。

普段見ることの出来ないものを見ることで刺激をうけ、今まで自分の中にはなかったイメージや発想が浮かんできた。今回の出張で得たものは大きく、参加させ ていただいたことに大変感謝している。

これからもこの様な機会があれば積極的に参加させてもらい、自分自身のスキルアップを図るとともに、今回の経験を日本のコース管理技術のレベルアップ、そ して自分自身の営業活動に役立てていきたい。今後、得意先のゴルフ場で大会・トーナメント等が開催された時に、USオープンではこうしていた、というだけ ではなく、ゴルフ場の状況・コースに合ったアドバイスができるように創意工夫していきたい。
以上
(田尻)
(2005/7/21)

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