ベントグリーンを夏越しさせる8つのステップ STEP 0
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STEP 0:総説
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1.ベントグラスサマーディクラインのメカニズム
ベントグラスは、光合成で生産した炭水化物を使って、体の維持(呼吸)や生長を行います。すなわち、新しい根や葉を作るに は、炭水化物が必要です。

生産された炭水化物のうち、呼吸や生長に使った余りは、貯蔵養分(非構造性炭水化物)として蓄積し、これが春秋の発根や萌芽 の原動力になります。
ところが高温時には、光合成低下、呼吸増大、根の機能低下により、貯蔵養分が消費され、やがては根や葉が維持できなくなり、芝が痩せて行きます。そこに 排水不良や病害などのストレスが加わると、さらに衰退が進みます。
これがベントグラスのサマーディクライン(夏場の落ち込み)のメカニズムです。
2.2つのシナリオ
こうしたグリーンの落ち込みをいかにして避けるかはベントグラスグリーンの管理の最大の課題であると言えるでしょう。

図は、グリーンを上手く維持した場合の貯蔵養分の年間の動きと、落ち込んでしまうグリーンの貯蔵養分の年間の動きをシナリオA、シナリオBとして示した ものです。
グリーンが上手く維持することが可能なシナリオAでも、やはりベントグラスは夏には貯蔵養分は大きく減少します。
落ち込み・衰退につながってんでしまうシナリオBでは、危険なレベルになった状態で盛夏を迎えることになるため、貯蔵養分が枯渇して、落ち込み・枯死等 が発生してしまいます。
3.8つのSTEPで夏を乗り越える
ベントグリーンの夏の落ち込みを抑えるには、年間を通じて的確な管理が必要になります。
それぞれの時期に的確な手を打ち、シナリオをBからAに変えることで、ベントグラスは夏を乗り越えることができます。
グリーンの落ち込み・衰退につながるシナリオBを、夏越しが可能なシナリオAへと変える8つのステップは、各季節に応じて下図の1〜8 に対応します。
● STEP1:春の発根の促進(2-4月)
● STEP2:貯蔵養分の急激な減少を防ぐ(3-5月)
● STEP3:梅雨時の衰退を防ぎ、夏に備える(5-7月)
● STEP4:夏を生き抜く、光合成と根活性の維持(7-9月)
● STEP5:弱りきったベントを救う(7-9月)
● STEP6:すばやい回復を促す(9-11月)
● STEP7:秋の回復期の発根の促進と土壌改善(10-11月)
● STEP8:秋冬の養分貯蔵を促進する(10-12月)

それぞれの時期に的確な手を打ち、シナリオをBからAに変 えることで、ベントグラスは夏を乗り越えることが可能になります。
次号以下では、各ステップに従って、ストレスを取り除く考え方や具体的な手順を紹介していきます。




