ハイブリッドグラス(補強材入り天然芝)のピッチ

シンガポールスタジアム

海外で既に一般化しているハイブリッドグラス(補強材入り天然芝)導入のピッチを海外で直接見て回った独自の視点でご紹介します

ハイブリッドグラス導入は海外では一般的に

世界の(といっても主に欧州)スポーツフィールドでは既に一般化しているハイブリッドグラス。

国内では試験的に導入されてきてはいるものの試合会場にはまた本格導入されていません。

しかし、2019年のラグビーワールドカップや翌年のオリンピック開催を控え、ピッチの安定性・耐久性、また、プレイアビリティ向上のために、ハイブリッドグラス導入を検討している施設もあるようです。

さて、ここでは2016年私がみてきた海外ハイブリッドグラスのピッチをいくつかご紹介したいと思います。

トゥイッケナム(英国ロンドン)

ウェンブリーが英国フットボールの聖地といわれていますが、トィッケナムは英国ラグビーの聖地といわれており、ラグビーワールドカップの開幕戦や決勝戦も開催されました。

ピッチは、デッソー・グラスマスターですね。グラスマスターはプレミアリーグのスタジアムをはもちろん下部リーグやトレーニンググラウンドなど多くのピッチに導入されており、英国では大成功をおさめています。

スタジアムはグラスマスターですが、トレーニンググラウンドでは、ファイバーサンドが使用されていたり、またピッチの強度を高めるために土を混ぜたりとまだ古い方法も取られています。

しかし、資金が潤沢なチームはトレーニングピッチにもグラスマスターを使用していたり、最近ではエアファイバーを導入しているチームもあります。

アイブロックス・スタジアム(英国スコットランド・グラスゴー)

グラスゴー・レンジャーズのホームです。同じスコティッシュ・プレミアリーグのセルティックとの壮絶なライバル関係は有名なところだと思います。

ピッチはファイバーラスティックです。英国のメジャーなチームのスタジアムでグラスマスターでないのは珍しいことです。

他にはニューキャッスルFCのセント・ジェームズ・パークがファイバーラスティックです。しかし、アイブロックス・スタジアムは1年後のオフにはSISグラスで改修する予定になっているようなことを言っておられました。

訪問した5月はシーズンオフでピッチはフィールトップメーカーでターフを剥ぎ取ったばかりで芝がない状態でした。英国のトップレベルのピッチは毎年シーズンオフに一年使用したターフを除去し播種し直して新しくターフをつくっています。

MCG(メルボルン・クリケット・グラウンド)オーストラリア・メルボルン

日本ではみられないオーバルのスタジアムですので、主な利用はクリケットの他にオージー・ルールズ・フットボールです。

サッカーやラグビーユニオン、コンサートにも使用されます。スタンド数はなんと10万席。

ピッチは、エクリプス・スタビライズドターフです。オーストラリア・ニュージーランドでは非常に信頼されているターフ・テクノロジーです。

エイミーパーク(オーストラリア・メルボルン)

ホームスタジアムとしてテナントを4つ(プロサッカーx2、ラグビーリーグ、スーパーラグビー)抱えているのに加え、コンサートやダート・カーレースなども開催されるとても多忙なスタジアムです。

2016年の途中までStaLokのピッチでしたが、問題があって両ゴールエリア付近はエクリプス・スタビライズドターフに張り替えられました。

2017年のスーパーラグビー前までには全面エクリプスに変わる予定になっています。

シンガポール・ナショナル・スタジアム

日本のスーパーラグビーのチーム、サンウルブズのホームとしても使用されています。

2014年、デッソー・グラスマスター&ペレニアルライグラスのピッチとして開場しましたが、さすがに高温多湿のシンガポール、および日陰や空気が循環しないなどスタジアムの構造により、ライグラスは定着せず問題となりました。

現在は、エクリプス・スタビライズドターフ&セレブレーション・バミューダグラスのピッチとなっています。グラスマスターはどうしたの?と聞かれることがありますが、グラスマスターが打ち込まれた砂層はそのままで新しいターフを張り直していますので、現在も地中に埋もれたままです。

将来的には撤去する予定と聞いています。訪問した日は補光器(SGL)をピッチ全面に照射していました。SGLのMU360を18期も保有しているのは世界でも最大規模だそうです。

弊社でもハイブリッドグラスを取り扱っております

2016年に訪問したピッチの中でいくつかご紹介させていただきました。

東洋グリーンでも国内圃場にていくつかのハイブリッドグラス・システム(エアファイバー、エクリプス・スタビライズドターフ、ヒーロー・ハイブリッドグラス)を試験的に導入していますのでご興味のある方はどうぞお問い合わせください。

また、シンガポール・ナショナル・スタジアムには、弊社社員がグラウンズマンとして常駐していますので視察などの対応も可能と思います。よろしくお願いします。