細菌性病害

草種

寒地型芝草

病原菌

Acidovorax avenae(褐条病)
Burkholderia plantarii(株枯細菌病)
Pseudomonas fuscovaginae(葉鞘腐敗病)
Pseudomonas syringae(かさ枯病)
Xanthomonas sp.(葉枯細菌病)

症状

細菌は自ら植物の細胞壁を攻撃して侵入することができず、気孔などの自然開口部や傷口から侵入する。植物が健全に生育し、細菌の感染しやすい環境が整っていない場合は発病しない。ゆえにストレス病と俗称される場合がある。防除には銅剤や抗生物質を使用するが、発生後は治療が困難な病害である。芝草ではベントグラスなどで5種類の細菌病が報告されており、種類によって発生時期が異なる。顕微鏡で菌泥の漏出を確認することが診断の目安となる。

  • 白化症状を引き起こす細菌病

  • 葉身から漏出する菌泥

メモ

細菌病は肉眼での判別が難しく、糸状菌による病害や生理障害、乾燥害などと混同しやすい。毎年発生している場所では予防管理を徹底する必要がある。炭疽病やピシウム病との混合感染も多く、その場合は症状が激化しやすい。糸状菌による病害の発生を抑えることも細菌病の予防には重要である。発生後は刈高を上げるなどの耕種的防除も有効となる。

  • ピシウム病のみではなく細菌病も感染しているベントグラス

  • 炭疽病、ピシウム病、細菌病が混合感染したベントグラス

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