第25回 東洋グリーン芝草セミナー

2025年2月18日(火)・19日(水)

2025年2月18日(火)・19日(水)に幕張メッセ 国際会議場 国際会議室において開催致しました。
今回は昨年とは違い、以前の形に戻り2日間開催でした。

今年はアイルランドIndependent Turfgrass Researchの芝草病理学者 ジョン・デンプシー博士と米国アイオワ州立大学 園芸学部准教授 アダム・トムズ博士のお二人をお迎えし、ジョン・デンプシー博士から「亜リン酸の芝草における生理動態と病害防除」に関する講演を、アダム・トムズ博士から、ベントグリーンの維持管理における「更新作業と目砂」に関してご講演いただきました。

ジョン・デンプシー博士、アダム・トムズ博士の講演とも1日目・2日目の両日にに分けてお話をいただきました。

ジョン・デンプシー博士

ジョン・デンプシー博士
Dr. John Dempsey
Independent Turfgrass research所属
芝草病理学者

博士は芝草病理学者で、亜リン酸による病害抑制、ストレス応答などの研究を数多く行っています。アイルランドで30年にわたり、グリーンキーパーを務め、その間にマイヤーズコー大学、西イングランド大学で学び博士号を取得、2019年からはアイルランドの研究機関で芝草研究家として活動しています。博士は亜リン酸研究の専門家です。日本でもホセチルアルミニウムは殺菌剤の有効成分として、また、肥料として多くの亜リン酸資材が使用されています。

今回のセミナーでは亜リン酸肥料とリン酸肥料の挙動と植物体内での役割の違いや、葉面散布された亜リン酸が寒地型芝草の生育に及ぼす影響について講義していただきました。

皆さんも効果について熱心に受講されていました。

アダム・トムズ博士

アダム・トムズ博士
Dr. Adam Thoms
アイオワ州立大学 園芸学部准教授

博士はアイオワ州立大学で学士号を取得し、テネシー大学で植物科学および植物、土壌、昆虫の修士号と博士号を取得。テネシー大学優秀助教授賞、スポーツターフマネージャー協会ワトソン優秀スポーツターフ大学院生などの賞を受賞。土壌中の水分移動、更新作業、目砂、昆虫学の専門家であり、現在はアイオワ州立大学でスポーツターフの管理や、土壌学・栄養学を教えています。GCSAAでは「更新作業と目砂」についての講義を担当しており、大変人気のある講義です。

今回のセミナーでは、日本でも記録的猛暑によりベントグリーンの土壌環境の見直しが取り沙汰されており、あらためて土壌管理の視点からより良いベントグラスの維持管理について講義していただきました。

参加の皆さんも目砂についてなどを博士に質問されていました。

2日目後半の総合討論では、亜リン酸を高温多湿の日本の夏に散布しても良いかや目砂の粒径に付いての質問など皆さん積極的に質問されて白熱していました。

2日間にわたり、芝草セミナーを無事に開催することが出来ました。
2026年も開催予定ですので是非ご参加お願い致します。
皆様、東洋グリーン 芝草セミナーにご参加いただき、誠にありがとうございました。