ご用心! 早めの「守りの管理」をお奨めします。

2017.08.18

異常な天候が継続しています。
どうにも今年の夏は、いつもの年とは違うようです。

7月19・20日に関東以西で、北陸・東北では8月2日に梅雨明け宣言が出ましたが、8月に入っても最高気温が30℃を越えない日も多くなっています。
一方で、西日本では厳しい暑さが続いています。

葉身分析値も全国平均値で見ると、フルクタン・カリウムは例年よりも高いレベルです。 ただ、地域による振れが大きく、7月下旬以降に北海道と北陸以外ではカリウムの急激な低下が多く見られます。 西日本ではフルクタンもすでに低いレベルです。

今後どうなるか・・・何しろベントグラス葉身分析を始めて以来、初めてのパターンですので、何とも言えないというのが正直なところですが、今回のカリの急落は、猛暑で大きな被害が出た2010年のパターンに近い気もします。
今後さらに高温が進むと、根と葉の活性低下により、光合成がさらに下がり、炭水化物欠乏が進むでしょう。 特に比較的低温が続いてきた東日本では、急な暑さが来れば、一気にベントの体内状態が悪化する危険があります。 ここは警戒を強めておいた方が良いでしょう。

今後は植物体の状態や葉身分析値に注意し、特に窒素暴発や根・下葉の衰退など、炭水化物欠乏の兆しが見られたら、光合成能力が損なわれたと判断し、速やかに「ベントグリーンを夏越しさせる9つのステップ」のStep 5=「守りの管理」に移行することをお奨めします。