黄化萎縮病

草種

寒地型芝草、暖地型芝草

病原菌

Sclerophthora macrospora

症状

春および秋の冷涼期に発生し、1~3cmの小型パッチとなる。パッチは蛍光色に近い黄色で、株が矮小化および異常分げつしている。根は貧弱になり、容易に引き抜くことができる。乾燥で芝が衰弱する場合はあるが枯死することは少ない。排水不良は発病を助長し、水ミチに沿って感染拡大する。罹病芝の葉身には卵胞子や楕円形の遊走子のうが認められる。防除にはピシウム病に効果のある殺菌剤が有効である。イネ科植物に罹病性があるため、伝染源となる雑草の防除も予防対策となる。

  • 黄化萎縮病により異常分げつした株(左)と健全株(右)

  • 黄化萎縮病菌の遊走子のう

メモ

芝草では黄化萎縮病以外にも黄化スポット症状が知られている。
イエロースポット(仮称):盛夏のベントグリーンに多く発生し、異常分げつは認められない。ピシウム属菌や藻類の関与が報告されている。
黄萎病:夏に発生するファイトプラズマ病で、矮小化および異常分げつしている。ウンカやヨコバイなどの昆虫により媒介される。

  • ベントグリーンに発生したイエロースポット

  • 黄萎病により異常分げつした株