秋冬の長雨と土壌調査

長雨で散々のゴルフ場

激変する秋冬の天候に対応するための準備を。

昨今の秋冬の気象状況

先日の大雪のゴルフ場

あー寒い。ほんと寒いですね、今年の冬。私の懐事情と同じです。あー寒い寒い。
これも昨年からのラニーニャ現象が原因とのことですが、ほんと日本の天気は最近読めなくなってきていますね。
かわいいネーミングの癖に、現場はとてつもなく振り回されて困っています。

一昨年からの秋冬の悪天候

過去30年分の雨量との比較(気象庁HPより)

そして、一昨年より秋冬の悪天候が続いておりますね。
曇天・雨ばかりが続きます。
あーもうやだ。せっかく夏越しできたと思ったら。

これでは、芝生管理に携わる者にとって心が休まる暇がありませんね、ほんと心も体も疲れます。

ということで、指標がないまま発言してもあまり説得力がないということで、一昨年までの東京(弊社所在地)の雨量と日照時間を過去30年の平年と比較してみました。
夏越ししてから9月の秋雨に入り、12月の晩秋施肥時期までの値です。
さてさて、どれどれ、うむうむ。
うわ!予想通り例年より多い雨量となっております。
2017年なんて10月にドバっと降っとりますな。台風フィーバーでしたしね。

そして日照時間が・・・

過去30年分の日照時間との比較(気象庁HPより)
※小数点以下は四捨五入

日照時間ですが、2017年10月なんて例年より36時間も少なく、2016年は合計時間が53時間も少ない結果でした。
太陽も引きこもり状態なんですね、最近は。

日中、10月のこの時期に日が出る時間をざっくり1日10時間としたら、2017年10月は例年よりも3日半も真っ暗闇で芝が光合成できない状態(回復できない!)だったということですね。

こりゃ通常運転なんて言ってられないですね(-_-;)
キーパーの皆さん!昨年がどれだけ大変だったか、この数字を周りの方々に見せて褒めたたえられてください!

気象環境は変えられない。ならば、土壌環境を知るべき。

土壌の状態を見ています

こういった芝に良くない気象条件となってきている事を前提に今年の芝管理を考えるとすると、いろいろと対策を練らなければならないですね。うーむ。大変ですね。

策としては色々あります。
資材(菌体含む)、肥料、機械、水管理などなど。
色々選択肢が増えて便利な世の中になりましたね、ほんと。

でも対策を練るには自分の置かれている状況をしっかり把握してからでないと、より精度の高い計画は立てられません。

三相分布、透水、通気、土壌硬度、有機物含量、化学性(pH、CEC、EC、各種成分量など)など。
この間も2つの芝地を調査してきました。

自分が目指す管理への道筋を示す地図として、これらの指標をまだお持ちでないならこれが良い道しるべとなるでしょう。

年に1度は土壌の健康診断を

芝草の生育不良には病気に起因するもの、虫に起因するもの、土壌・天候に起因するものなど様々な要因が考えられます。こまめな観察や経験でダメージを防げることも多々ありますが、客観的な指標を基にして今の管理作業に精度の高い計画性を持たせれば芝も人もストレスの少ない状況が必ず作れます。

上記でご紹介した土壌の化学性分析を含む土壌調査を行う、人間ドックならぬ芝生ドックとして芝生の健康度合いの指標を得ることで、計画的な管理を行うことをお勧めいたします。

弊社は芝地の調査分析から改善提案まで幅広く行っております。
現場でお困りの事が際はお気軽にお問い合わせください。