夏本番! ベントグラス葉身分析の目標値を「夏」に切り替えます。
2024.08.02


2024年の梅雨入りは、全国的に平年よりも10日から2週間程度遅くなりましたが、梅雨明けは平年とほぼ変わらなかった地域が多く、期間としては短い梅雨でした。
昨年の同時期よりも数多くの観測所で35℃を超える最高気温を記録しており管理現場にとっては非常に悩ましい気候となっています。ベントグラスにとって厳しい季節がやってきました。
ベントグラス葉身分析の目標値を「夏」に切り替えます。
■この時期の課題
・光合成<呼吸となり炭水化物支は赤字、刈カスも少なく
根も短い
・高温多湿で病害、虫害、藻類などが発生しやすい
■まずは葉身分析の値を確認しましょう
・夏はベントグラスにとって最も生育が困難な時期です
・フルクタンの数値を目安に、夏と闘うか夏を凌ぐかを検討しましょう
■ベントグリーンを夏越しさせる9つのSTEPシナリオA:夏と闘う
(フルクタンが10mg/gDW程度ある)
・光合成や根の活性を維持する:
窒素のスプーンフィーディング、リン・カリウムの確保、マグネシウムや鉄などの光合成関連要素を補給
■ベントグリーンを夏越しさせる9つのSTEPシナリオB:ベントを守る(フルクタンが5mg/gDW未満)
・水管理に細心の注意を払う:乾燥・過湿の両方を防ぐ
・枯渇している炭水化物等を点滴補給:糖・アミノ酸・有機酸・サプリ類の葉面散布