ベントグリーン管理とおすすめ資材〈6月〉

6月6日に関東地方が九州南部や四国より先駆けて梅雨入りしました。2005年以来のことです。今年の夏は猛暑が予想されており、夏に向けての準備が必要となります。

ベントグラス管理の目標

夏に向けて、貯蔵養分フルクタンの消耗を抑えながら「根圏の充実化(根量確保・活性保持)を図ること」が管理の目標になります。
梅雨入り前までに根を作っておくことが夏越しにとって重要と言われています。梅雨入りはしましたが、ベントグラスの活力はまだ高く、葉身中にリン・カリウム等の肥料成分も十分量保持しています。根作りの最後のチャンスです。

ベントグラス管理の注意点

梅雨の谷間を利用して根量を確保するうえで最も注意すべきは、葉身中の窒素の増加です。
・この時期、地温上昇に伴い土壌微生物によるサッチの分解が活発化し、土壌へのアンモニア態窒素の放出が増加するため、葉身中の窒素含量が増加しがちです。
・窒素含量の増加は、貯蔵養分フルクタンを消費させ、刈草量の増加・刈り込みによる炭水化物の収奪(=フルクタンの減少)を招きます。
・光合成で作られた養分が地上部の成長にばかり利用されては意味がありません。

葉身中の窒素含量が5%を超えないよう注意が必要です。

低日射により、光合成の低下と地上部の徒長が起こり易くなります。
・刈草量の増加、軸刈り、貯蔵養分の消耗に注意が必要です。

土壌過湿による土壌酸欠で、根の活性が低下し、光合成がさらに低下します。

低日射と雨で芝が軟弱化し、病気にかかり易くなります。

ベントグラス管理のポイントとおすすめ資材

根の成長を促進し(根活性・根量の増加)、夏に向けた準備を早期に整えます。
⇒根の成長を促す液肥(TKOフォスファイト)や活性資材(ルートアクト、マイナーズ)を施用します。

K/Ca/Mg等のミネラル施肥により、土壌中の窒素を追い出し貯蔵養分を維持(葉身窒素のコントロール)、新根の形成・細胞壁の強化(軟弱化防止・耐病性向上)、地下部への養分の転流・耐陰性の向上を図ります。
⇒ニュートリDG カルテック、Kプラス、リキッドカルシウム、

葉身中のリン・カリウムを高め、低日照による光合成・フルクタンの低下を抑えます。
⇒葉身中のリン・カリウム含量とフルクタン含量には正の相関が認められています。カリウム含量の減少は、根の活性・ストレス耐性低下のサインです。
⇒亜リン酸カリウム肥料(TKOフォスファイト)、カリウムマグネシウム肥料(シェイプアップ)で不足しがちなカリウムを補います。

土壌の水はけと通気を確保します。
⇒適切な更新作業で、根への酸素供給を確保します。
⇒ドライスポットを改善し、過剰な水分を速やかに排出させます。(トーナメントレディ)

病害に対しては予防で対処します。
⇒TG殺菌剤プログラムの活用等




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