ベントグリーンを守る「殺菌剤プログラム」のご紹介(3)各月の説明

3月

〈上旬〉
〈中旬〉
〈下旬〉ターフシャワー1.0

低温性のピシウム病が問題となるエリアでは、3月からピシウム剤処理を開始します。グリーン改造やインターシードなどで比較的若いベントグラスが多いグリーンでは、病徴の有無にかかわらず早い時期からのピシウム対策をお薦めします。

またグリーンの調子が今ひとつすっきりしない場合には、オーソサイドの散布を前倒しで実施します。
寒冷地のグリーンでは、雪解け後のグリーンエイトの処理が春のスタートダッシュに効果的です。

4月

〈上旬〉オーソサイド 2.0
〈中旬〉ベスグリーン 0.2
〈下旬〉インターフェース 1.5

オーソサイドは早春期の様々な不調要因を取り除き、スムーズな萌芽と根の健全性を担保します。

地温が12℃を上回ってきたらピシウムルートディスファンクション(PRD)防除のタイミングです。PRD対策とピシウム属菌の密度低下を目的に、ベスグリーンを処理します 。紫外線が強まるゴールデンウイーク前後からのストレスガード製剤処理の有効性が示されています。

インターフェースはEBI剤が効き難いダラースポット病を効果的に防除します。フェアリーリング病や炭疽病が問題となるコースでは、テブコナゾール含有剤(ミラージュ)の散布をお薦めします。

5月

〈上旬〉プロテクメート 2.0
〈中旬〉ターフシャワー 0.5*+シグネチャー 0.5*
〈下旬〉グラステン 2.0

藻類発生前からのプロテクメートの定期散布は、藻類の発生を顕著に抑制します。ホセチル+プロパモカルブでピシウムルートディスファンクション(PRD)に対する2回目の予防散布を実施します(ピシウム菌全般の菌密度も下げます)。

グラステン散布により広範囲の病害予防と根の伸長および発根促進を図ります。入梅前までターフの生育を健全に保つことで、ベントグラスの夏越し準備をしっかりと行います。

*登録薬量を下回りますが、弊社の現地試験設計に沿って薬量を記載しています。

6月

〈上旬〉オナー 0.5
〈中旬〉オーソサイド 2.0
〈下旬〉ボンジョルノ 0.125+ターフシャワー 1.0

夏期に発生する広範囲の病害(ブラウンパッチ、ピシウム病、炭疽病、ダラースポット病など)に備えてオナーを処理します。ピラクロストロビンはフェアリーリング病の予防とともにプラントヘルス効果も期待されます。

オーソサイドは藻類・コケ類の防除とともに、梅雨から夏の時期に発生する炭疽病・ピシウム病等の様々な病害予防に効果を発揮します。ボンジョルノ+ターフシャワーは、ダラースポット病、ピシウム病の防除とともに、イエロースポット(仮称)予防にも有効です。

EBI剤が効き難いダラースポット病には、ピラジフルミド含有剤(ディサイド)の散布をお薦めします。

7月

〈上旬〉グリーンエイト 0.5+ザンプロターフ 0.5
〈中旬〉シグネチャー 1.0+オーソサイド 2.0
〈下旬〉ベスグリーン 0.2+デディケート 0.5

ブラウンパッチ、炭疽病、ダラースポット病等の予防とともに、サマーディクライン・赤焼病の対策を実施します。特にピシウム病害の予防には、複数の薬剤によるローテーション処理をお薦めします。夜温が20℃を超え、湿度が高く(90%)なり始めたら、赤焼病予防のタイミングです。

梅雨明け後は、広範囲の病害に効果を有するデディケートや、紫外線プロテクターの役割を果たすシグネチャー等のストレスガード製剤の散布が効果的です。シグネチャーに含まれるホセチルには、藻類防除剤の効果を高める作用も認められています。

8月

〈上旬〉シグネチャー 1.0+ダコニールターフ 1.5
〈中旬〉ガイア 0.25+ターフシャワー 1.0
〈下旬〉グリーンエイト 0.5 +インターフェ-ス 1.5

シグネチャーは、殺菌成分とストレスガード製剤に含まれる紫外線緩和・酸化ストレス軽減・植物防御反応誘導等の効果により、ベントグラスのサマーディクラインを軽減します。

炭疽病をはじめとした種々の病害に対する徹底的予防を実施します。この時期、炭疽病菌やリゾクトニア病菌に、ピシウム菌が混合感染しているケースが多く見られます。炭疽病菌やリゾクトニア病菌に効果の高い殺菌剤と、ピシウム剤との混合散布をお薦めします。

秋の気配が漂うまでは、ストレスガード製剤でベントグラスの落ち込みを抑えながら病害の発生を徹底的に防除します。

9月

〈上旬〉オーソサイド 2.0+ベスグリーン 0.2
〈中旬〉オナー 0.5
〈下旬〉グリーンエイト 0.5+シグネチャー 1.0

気温が下がるまで、各種病害に対する予防を怠らないようにします。

オーソサイドは藻類・コケ類の防除に加え、病原菌の複数の部位(多作用点)に作用し種々の病害の予防に役立ちます。

まだまだ気温の高い日が多い時期です。オナーとグリーンエイトで炭疽病やブラウンパッチ、ダラースポット病など広範囲の病害の発生を予防します。オナーは予防・治療の両面に優れた効果を発揮するとともに、秋期の新根生長促進も期待されます。

この時期の病害の発生は、夏のダメージからの回復に大きく影響します。

10月

〈上旬〉ディサイド 0.13
〈中旬〉ターフシャワー 0.5*+シグネチャー 1.0
〈下旬〉オーソサイド 1.0

秋期まで発生が長引くダラースポット病の防除には、ディサイドの散布が効果的です。

ホセチル+プロパモカルブでピシウムルートディスファンクション(PRD)の感染を予防します。また、ピシウム菌の密度を下げ低温性のピシウム病に備えます。

オーソサイドは広範囲の病害に対し優れた予防効果を発揮します。この時期のオーソサイド処理は、晩秋期の病害発生を抑えベントグラスの貯蔵養分蓄積を積極的にサポートします。

ピシウム病、炭疽病、ダラースポット病などでお悩みのコースでは、来年に備えて菌密度の低下を図ります。

殺菌剤プログラムを
1万㎡、希望小売価格で計算した費用 2,263,250(税抜)

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